目的
当サイトは、いわゆる医療情報の提供を目的としたサイトではありません。がん患者さんの社会復帰支援を目的としており、そのための「生活情報」をご提供するサイトです。
運営者の考え
医療情報について
インターネットの世界では、病気と治療に関する情報(医療情報)を提供するウェブサイトがたくさんあります。ただし、その中には科学的根拠のない如何わしい情報を発信しているサイトも散見されます。
私たち5yearsは医師免許を持たない人が安易に病気・治療について解説したり、治療を勧める行為は危険なことだと考えております。
生活情報について
医療情報を提供するウェブサイトは数多くありますが、がん患者さんが社会生活に復帰するために必要な情報(以下、「生活情報」と言います)を発信しているサイトは、なかなか見つかりません。
だから当サイトでは、がん患者さんが社会復帰を果たすまでに必要となる生活関連の参考情報をご提供します。
そして患者さんが社会生活に復帰するには、先にがんを経験した人たちの実体験に基づく体験情報が非常に有益で参考になると考えております。
<生活情報のテーマ例>
〇 自身のがん治療と子育てとの両立について
〇 会社の仕事と治療の両立経験
〇 治療にかかったお金
〇 治療中・リハビリ中の精神的不安との向き合い方
〇 親の介護と自分の治療の両立について
〇 治療後の就職
〇 副作用との対峙の仕方
〇 家族との接し方
〇 治療への向き合い方
〇 後遺症との対峙の仕方、等々
がん体験者たちの体験情報
背景
ネット上には個人が綴るがん闘病ブログが数多くあります。読まれているがん患者さんも少なくないでしょう。参考になる情報も多くありますが、個人の記録として残されている場合が多く整理されていなかったり、誇大な表現が使われていたり、信ぴょう性に疑問を感じる場合もあります。また、いわゆる闘病ブログは、ほとんどが仮名でご本人の顔写真もなければ、第三者による監修もありません。
記事について
特徴
がん経験者たちの実体験に基づく体験記事をカテゴリーごとに掲載しております。
第三者視点からの信ぴょう性を確保するために、登場されるがん経験者には、実名・顔写真でのご協力をお願いしております。
がんの事実を明かすことが個人の不利益ともなりかねない社会環境ですが、取材対象者の皆さまのご協力を頂き原則、実名・顔写真でご登場いただいております。これにより当サイトの信ぴょう性が高く維持されているのが最大の特徴です。
取材対象者
がん患者支援団体NPO法人5yearsに登録されているがん経験者の方々
取材方法
NPO法人5yearsの理事長である大久保淳一がご本人(取材対象者)と実際にお会いしお話を伺い記事原稿を仕上げております。
内容の信ぴょう性
ご本人の実名・顔写真の公開に加え、正確性追求のため取材時には以下の資料のうちお持ちのものを拝見させて頂いております。
- インフォームド・コンセント(手術・治療説明同意書)
- 検査報告書
- 入院診療計画書
- 診断書
- セカンドオピニオン報告書
- 病状説明書
- 診療明細書
- 薬の説明書
- 日記帳
- 写真(画像検査結果、入院中の写真)
取材と編集にかかる基本方針
取材方針
がん経験者の実体験に基づく情報であっても科学的根拠に疑念を感じる体験情報は記事にしません。「信頼性」の確保のために当サイトでは、標準治療を受けた人のみを取材対象としております。
<当サイトが取材対象者として選ぶ体験者>
- (その当時の)標準治療を受けられ、社会に復帰された人
<当サイトが取材対象者として選ばない体験者の例>
- 医師が標準治療を必要と判断したにもかかわらず治療を受けなかった(放置した)人
- 標準治療を受けずに民間療法のみを受けた人
- 標準治療と民間療法を並行的に受け民間療法が効果的だったと信じている人
例えば、あるがん経験者の方が標準治療と民間療法を並行的に受け、その人が標準治療は効果的だったと感じられている場合、コンテンツ上は民間療法を受けた事実を簡単に記載しますが、どの施設(病院)で、どういった民間療法(治療)を受けたか等の詳しい情報は一切記載しません。
編集の流れ
取材を終え、ドラフトされた原稿は以下の流れに沿って事実に基づいた体験情報として最終原稿に仕上げてまいります。
図1 取材から記事公開までの流れ
編集委員会
NPO法人5yearsの理事・監事・事務局員を中心に構成されており、体験情報としての信頼性という観点から審査・評価・承認・非承認を行っております。
編集委員会による承認の判断基準
編集員会は公開前の記事原稿に対して、以下の基準による総合評価を行い、修正の提起、承認、非承認を行います。
- がん患者が社会生活に復帰するために役立つ内容か
- 当サイト(及びNPO法人5years)が発信するコンテンツとして適切か
- 読みやすく、解かりやすい内容か
治療の副作用・後遺症にかかる体験情報
当サイトでは、患者本人が経験した抗がん剤による「副作用」、及び治療による「後遺症」についての体験情報を取り扱います。
私たちは、副作用と後遺症にかかる情報は、がん患者さんが社会復帰をする際に必要となる生活情報と考えているからです。
副作用・後遺症に関する情報は、医師(或いは薬剤師)に聞けばよいのではと言う人がいらっしゃいます。確かにそうだと思います。
しかし、大抵のがん患者さんは、既に医師から副作用・後遺症情報を教えてもらっていますが、それでも解らないことや不安なことがあるため実際の体験者から体験情報を教えてもらいたいと考えることが多いです。
なぜなら、大半の医師(及び薬剤師)は、抗がん剤を自身の身体に投与してその副作用を確認したことがありません。
殆どの医療関係者は、患者本人から副作用と後遺症について教えてもらい、それを他の患者に伝える役目をされています。
その観点から、がん治療を実際に受けた患者(がん体験者)は、その治療の副作用・後遺症に関しては「専門性」をもつ個人と言えます。
がん患者さんたちが、先に抗がん剤を身体に投与した患者本人から体験情報を得たいという気持ちは当然であり自然なことではないでしょうか。
私たちは、そんな患者さんたちの切なる要望に応えるべく、がん経験者たちの体験情報を取材し記事として仕上げ、社会復帰に役立つ生活情報として読者に提供したいのです。
ご注意点
ある経験者の体験情報が参考になったとしても、ご自身にそのまま当てはめて考えることには注意が必要です。時間が経つにつれて参考にならない部分も増えるでしょうし、コンテンツ上の体験者と状況がまったく同じということは有り得ないからです。
特に副作用及び後遺症については個人差が大きく、ある人に出た症状でもご自身には当てはまらない可能性があります。
このサイトの体験情報は、あくまで個別の体験情報としてお考えいただき、ある経験者の体験情報が何かのテーマを代表するものではないことをご理解の上で参考にしてください。
<追記>
NPO法人5yearsの「5years」は、5年生存率という言葉から組織名を付けました。がん患者には、罹患後5年を生きられるかどうかを示す統計値(5年生存率)があります。一人でも多くのがん患者が5年後に元気で社会に復帰していて欲しいという願いを込めてNPO法人5yearsとしてあります。